ファイル
主要なファイルやディレクトリについて、解説します。
sino.exe
実行ファイルです。これを実行することで、ウェブサイトを出力します。
\profiles\default
記事のテキストや画像ファイル等、あなたが用意するデータを入れるディレクトリです。
中には既にサンプルのデータが入っています。
\themes(ディレクトリ)
テーマを格納するディレクトリです。
中にはサンプルのテーマ(\sample-blog)が入っています。
当マニュアルでは、
- ユーザーマニュアル: \profiles\default 内のファイルを編集し、ウェブサイトを出力する方法
- 開発マニュアル: \themes 内に、独自のテーマを作る方法
について解説します。
基本設定
\profiles\default 内の settings.txt で、基本の設定を行います。
(settings.txt は、sinonome を実行した直後に自動で生成されます。手動で作成したい場合は、同じディレクトリにある settings_default.txt の内容を複製してください)
「キー, 値」のフォーマットで書いていきます。
カンマの後ろには半角スペースが必要ですのでご注意ください。
sitetitle,
サイト名
sitedescription,
サイトの概要
siteauthor,
サイトの作者
template_directory, default
使用するテンプレートのディレクトリ名
output_directory, sitefile\
サイトファイル一式を出力するパス
(絶対パスまたは相対パスで指定し、最後は必ず \ で終わるようにします)
(上のディレクトリ「..\」は指定しないようにしてください)
output_skipifnotchange, 1
出力結果に変化がない場合は出力しない
0→出力する 1→出力しない
archive_autosplit_entrycount, 10
記事アーカイブの1ページあたりの記事数
public_html_url,
実際に公開するURL
remove_blankline, 1
空行がある場合、削除するかどうか
0→そのまま残す 1→削除する
entries_file,
記事ファイルを entries\ 以外の場所から読み込む
(絶対パスまたは相対パスで指定し、最後は必ず \ で終わるようにします)
webpages_file,
記事ファイルを webpages\ 以外の場所から読み込む
(絶対パスまたは相対パスで指定し、最後は必ず \ で終わるようにします)
記事を書く
タイトルと本文を書く
記事は、\profiles\default\entries 内の entry.md というファイルに書きます。
ファイル入力のフォーマットは以下の通りです。
# ひなまつり
今日はひなまつりです。
この歳になってはもう関係ないな。
甘酒ではなくストロングゼロ飲んで寝る。
まず、タイトルを#
の後に書きます。
その次の行から、本文を入力します。
なお、テキストのみを書く場合は、HTMLタグを入力する必要はありません。
上記の例の本文は、以下のようなHTMLに自動で変換されます。
<p>
今日はひなまつりです。<br>
この歳になってはもう関係ないな。
</p>
<p>
甘酒ではなくストロングゼロ飲んで寝る。
</p>
なお、タイトルの頭に(draft)
と書くと、その記事は下書き扱いになります。
下書きの記事は、sinonomeに読み込まれません。
メタ情報を書く
しかしこのままでは、ブログ記事の「投稿日時」がわかりません。
そこで、タイトルの次の行に、<!-- ~ -->
で囲んで、この記事の情報を記述します。
記事のタイトルと本文ではない、それ以外の情報をメタ情報といいます。
# ひなまつり
<!--
DATE: 2020-03-03
OUTPUTPATH: hinamaturi2020
-->
今日はひなまつりです。
この歳になってはもう関係ないな。
甘酒ではなくストロングゼロ飲んで寝る。
DATEは、記事の年月日です。
OUTPUTPATHは、このブログ内での、この記事のIDです。
これらは、必要なものだけ書けばいいです。
DATE
を入力しなかった場合は、sinonomeが処理を行った時点の日時が使用されます。
OUTPUTPATH
を入力しなかった場合は、適当な数字が割り振られます。
DATE
は「年4桁-月2桁-日2桁」もしくは「年4桁-月2桁-日2桁 時2桁:分2桁:秒2桁」のフォーマットで書いてください。
これ以外のフォーマットで書いた場合は、未入力とみなされます。
画像を使う
本文に画像を表示する場合、まず画像を \profiles\default 内の \files ディレクトリに入れます。
そして通常通り、HTMLタグ(imgタグ)、またはMarkdown(後述)で入れ込みます。
ただし通常と違うのは、ファイルパスに{root}を使用するという点です。
<img src="{root}logo.png" alt="ロゴ画像">
または
![ロゴ画像]({root}logo.png)
{root}は、ページの出力ディレクトリの階層に合わせて、相対パスに置き換えられます。
{root}を書かないと、トップページ以外でうまく画像が読み込まれませんので、注意してください。
複数の記事を書く
記事は、先ほど説明したフォーマットを繰り返し書いて、いくつでも書けます。
新しい記事は、上に追記していってください。
つまり、以下のようになります。
# こどもの日
<!--
DATE: 2020-05-05
OUTPUTPATH: kodomo2020
-->
今日は晴れ。こどもの日です。
長崎では鯉の形の生菓子を食べます。
甘くておいしい。
# エイプリルフール
<!--
DATE: 2020-04-01
OUTPUTPATH: aprilfool2020
-->
今日はエイプリルフールです。
大村公園は桜が満開です。
缶ビール持って花見に行こうかな。
# ひなまつり
<!--
DATE: 2020-03-03
OUTPUTPATH: hinamaturi2020
-->
今日はひなまつりです。
この歳になってはもう関係ないな。
甘酒ではなくストロングゼロ飲んで寝る。
(..以下、繰り返し)
この例ではタイトル・メタ情報・本文の間に空行を1行入れていますが、空行は好きなだけ入れて構いません。
記事にタグをつける
各記事に、タグを付けることができます。
sinonome では、使用するタグはあらかじめ \profiles\default ディレクトリ内の tags.txt に記述しておきます。
科学,science
宇宙,universe
思想・宗教,thought-religion
生活,life
音楽,music
文学,literature
スポーツ,sport
サブカルチャー,subculture
食べ物,food
「タグ名,タグID」で1行ずつ入力します。
タグIDは半角英数記号で入力してください。
このフォーマットの都合上、タグ名やタグIDに半角カンマ「,」を含めることはできません。
あとは、タグを付けたい記事のメタ情報領域に「TAG: タグ名」のフォーマットで書くだけです。
カンマで区切って、複数付けることができます。
tags.txt に書いた順序で書く必要はありません。
# クリスマスイブ
<!--
DATE: 2020-12-24
OUTPUTPATH: xmaseve-2020
TAG: 生活,食べ物
-->
(..本文)
記事にタグを付けると、同じタグを付けた記事の一覧を表示することができます。
なおサンプルテーマでは対応していませんが、テーマによっては、タグの概要を表示できる場合があります。
タグの概要はカンマ区切りの3番目、「タグ名,タグID,タグ概要」という形式で記述してください。
科学,science,自然科学に関する記事です。
ページを書く
sinonome は、記事だけではなく、ページも作成することができます。
ページは記事と違い、上部に表示されるメニューからアクセスできますので、ブログの説明や、著者のプロフィールなどを記載するのに向いています。
ページの内容は、\profiles\default\webpages 内の page.md ファイルに入力します。
フォーマットは以下の通り。
# このブログについて
<!--
OUTPUTPATH: about-blog
-->
このブログはサンプルブログです。
ごゆっくりご覧ください。
# 作者について
<!--
OUTPUTPATH: about-author
-->
作者は猫である。名前はまだない。
メールアドレスもない。ないないばっかでキリがない。
(..以下、繰り返し)
基本的には、記事の書き方と全く同じです。
ファイルごとのメタ情報を書く
各記事、各ウェブページにメタ情報を記述できるのは述べた通りですが、それらを記述する「記事ファイル」や「ウェブページファイル」にも、メタ情報を入力することができます。
サンプルテーマを使用する場合、書く必要はありません。
ただし、テーマによってはここに内容を記述することがあります。
ファイルのメタ情報も、<!-- -->
(HTMLのコメントアウト)で囲んで入力します。
書く場所は、ファイルの一番最初です。
(それより下に、記事データ・ウェブページデータが入ります)
<!--
TITLE: sinonome 開発マニュアル
OUTPUTPATH: sinonome-develop
DEFINE: 置換前,置換後
-->
(以下、記事データ・ウェブページデータの繰り返し)
詳しくは、リソースを参照してください。
本文の記法について
入力した本文は、自動でウェブページ表示用の言語(HTMLといいます)に変換されます。
sinonomeでは、文章を普通に改行するだけでは、ウェブページ上では改行されません。
ウェブページ上で改行を行いたい場合は、行の末尾に2つ半角スペースを入力するか、手動で改行用のタグ<br>
を入力してください。
Markdown について
本文はMarkdown 形式として処理されます。
Markdown 形式のうち、特に「CommonMark」と呼ばれる文法を使用しています。
参考: https://qiita.com/Prof-Cheese/items/9629438b06aacc068c98
以上です。あとは、sino.exe を実行するだけです。
\profiles\default\SITEFILE というディレクトリに、書いた記事とページが載ったウェブサイトが生成されます。
ブラウザーで開いて確認してください。